この度マウスコンピューターさんからHaswell&GeForce GTX搭載のノートPC、m-Book P シリーズ の中からMB-P900S-SH をお借りしましたのでレビューを行いたいと思います。
今回は「動作検証編」。
さっそく、MB-P900S-SH の電源を入れて……
前回も書きましたが、PC起動した程度の状態では非常に静かです。
寧ろ周りの雑音の方が煩いくらい。
ただ使用環境によってはCPU側(左側)の排気ファンの音が耳につく場合があると思います。
また、当然の事ながら負荷率が高まったりすれば、排熱ファンが比例して煩くなります。
音自体はサーッ、と言う感じの音で、特別耳につくような音ではありませんが、気になる人は気になるかもしれませんね。
筆者的には然程気にならない音ですが。
音の大きさ的に言うなら、デスクトップのケースファンの方が余程煩いですね。
動作としては、非常に快適です。
流石Core i7 4700MQって所でしょうか。
ブラウジングやYouTubeで動画を見る程度なら、殆ど負荷は高まりません。
試しにmp4の動画ファイル(1.46GB、1時間半程度の動画)を、Freemake Video Converterで、3gpファイルに変換してみましたが、CPU負荷率は30%も行きませんでした。
要した時間は8分程度。
また、ここまではNVIDIA Optimusにより、GeForce GTX770Mの出番は無し。
なので、排気ファンの音もCPU側である本体左方向からのみ響いていました。
そして……ここからが本題。ゲームを動かしてみます。
使用するのはSEGAのファンタシースターオンライン2 より「PSO2キャラクタークリエイト体験版 ver. 2.0」と、SQUARE ENIXのファイナルファンタジーXIより「新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」です。
どちらも人気の高いMO・MMORPGです。
[PSO2]
PSO2ベンチを、CPU内蔵グラフィックス機能とGeForce GTX770Mの双方で動かしてみました。
また、GTX770Mの方は、60FPS制限をかけた場合と、FPS制限をかけない場合で動かしてみました。
設定は、簡易描画設定:3、ウインドウモード:フルスクリーン、画面サイズ:1920×1080(FullHD)、後はデフォルトのままです。
この設定値は普通に遊ぶならこのくらいの設定だろう、という実態に即したものとしています。
では、ベンチの結果を。(スコア評価はPSO2公式より。)
CPU内蔵 Intel HD Graphics 4600:スコア 1110(~2000 ★)
スコア評価:処理負荷によっては動作が重くなりますので、簡易描画設定の調整をお勧めいたします。
GeForce GTX770M (60FPS制限):スコア 2553(2001~5000 ★★)
スコア評価:標準的な動作が見込めます。余裕が有れば簡易描画設定の調整をお勧めいたします。
GeForce GTX770M (FPS制限なし):スコア 17203(5001~ ★★★)
スコア評価:快適に動作すると思われます。お好みの設定でお楽しみください。
其々でベンチマークを動作させた際の動画をいかに用意しています。
其々の状態での排気ファンの動作確認用です。
とは言え、デジカメでの動画撮影のため音が聞こえにくいため、ゲインを上げて調整をかけていますので若干ノイズが乗っています。
騒音測定にはAndroid用の騒音測定アプリをKFTTで動かして騒音レベルを測っていますが、如何せんKFTTの内蔵マイクに依存しているので画面に表示されている騒音レベル(db)よりも+10db程度煩いくらいだと思ってください。
なお、使用するGPUの切り替えはNVIDIAコントロールパネルにて行えます。
[FF14]
FF14ベンチを、CPU内蔵グラフィックス機能とGeForce GTX770Mの双方で動かしてみました。
また、GTX770Mの方は、30FPS制限をかけた場合、60FPS制限をかけた場合、FPS制限をかけない場合で動かしてみました。
設定は、グラフィック設定:高品質(ノートPC)、ウインドウモード:フルスクリーン、画面サイズ:1920×1080(FullHD)、後はデフォルトのままです。
この設定値は普通に遊ぶならこのくらいの設定だろう、という実態に即したものとしています。
では、ベンチの結果を。(スコア評価はFF14公式より。)
CPU内蔵 Intel HD Graphics 4600:スコア 1622【1500~1999】 設定変更を推奨
スコア評価:ゲームプレイは可能ですが、処理負荷によっては動作が重くなりますので、その場合はグラフィック設定の調整をお勧めいたします。
GeForce GTX770M (30FPS制限):スコア 3719【3500~4999】 快適
快適な動作が見込めます。グラフィック設定をより高品質にしても快適に動作すると思われます。
GeForce GTX770M (60FPS制限):スコア 6701【5000~6999】 とても快適
とても快適な動作が見込めます。グラフィック設定をより高品質にしても、とても快適に動作すると思われます。
GeForce GTX770M (FPS制限なし):スコア 7937【7000~】 非常に快適
非常に快適に動作すると思われます。お好みのグラフィック設定でお楽しみください。
其々でベンチマークを動作させた際の動画をいかに用意しています。
其々の状態での排気ファンの動作確認用です。
PSO2ベンチ同様に、ゲインを上げて調整をかけていますので若干ノイズが乗っています。
こちらも画面に表示されている騒音レベル(db)よりも+10db程度煩いくらいだと思ってください。
使用するGPUの切り替えは、実行ファイルを右クリックして出るメニューより「グラフィックス プロセッサと共に実行」を選ぶと、そのサブメニューでGeForceを使用するかHD Graphicsを使用するかを選ぶ事が出来ます。
アプリケーション登録すれば、PSO2同様に自動的にGeForceで起動するようにすることも可能です。
どちらの場合も、CPU内蔵 Intel HD Graphics 4600では力不足です。
まぁ、設定を落とせば何とか遊べるレベルにはなりそうですが。
と言う訳で、ゲームをプレイする事前提でPCを買う場合には、独立GPUが必要と考える方が良い訳です。
なお、ゲームを快適にプレイしたい場合は、GeForceであればGTXの物を選びましょう。
GTでもHD Graphicsよりはマシでしょうが、GTとGTXの差はかなり大きいです。
先日、グラフィックス機能が強化されたIrisを内包したCore i7-4750HQを採用したNEXTGEAR-NOTE i200 も出ていますが、こちらはGT650M相当との事なので、たまにゲームをする程度の方には良いですが、じっくりゲームを楽しみたい方はGTX搭載のPCにしておくのが無難です。
そもそもNEXTGEAR-NOTE i200 に+1万円程度でGTX675M搭載のNEXTGEAR-NOTE i410 が買えますし。
制限をかけずにGeForce GTX770Mで動作させた場合は、どちらの場合でも快適に遊べるようですが、その分排気ファンの負荷も高まり騒音が大きくなってしまいます。
実運用を考えた場合60FPS以上は必要ないとの説もありますし、実際問題ゲームプレイ中に60FPSを超えた違いが気になるか、と言えば疑問視せざるを得ない訳で、それであればFPSの制限をかける事でGPUの負荷が抑えられ、それに伴い排気ファンの動作も抑えられる、かつ、その状態でプレイしても違和感を感じないのなら、そちらの方が良いかもしれません。
今回PSO2およびFF14ベンチで60FPSの制限を、FF14ではさらに30FPS制限をかけて動作検証を行いましたが、FPS制限がかかった状態でも気になるような点は見られませんでしたし、GPU側排気ファンの騒音も無制限の場合に比べ穏やかになる事が確認出来ました。
また、CPU側排気ファンもグラフィック処理がGPU側で賄われることで、HD Graphicsで動作させる場合よりもCPUの負荷も抑えられ、気持ち大人し目になったように思います。
ゲーミングノートは排気ファンの音が爆音だから、と躊躇されている方は、FPS制限での運用も視野に入れてみては如何でしょうか?
さて総評としては、普通にブラウジングしたりYouTube動画を見たり、等の一般的な使い方の範疇では何ら問題なし、ゲームプレイにおいても数年前のデスクトップよりも快適に遊べると言う事が判りました。
また、非常に排熱処理が優秀であり、CPU・GPU共に低い上昇率でした。
ちなみに以下はPSO2ベンチを1時間ほど連続ループさせた後で計測した温度になります。
CPU・GPU共に温度上昇は最小値から最大値で20度程度です。
1時間程経過してベンチを停止しスクリーンショットを撮りましたが、Value値を見ても判るようにベンチを止めた途端に温度が低下しています。
なお、こちらは簡易描画設定5でFPS制限なしで1時間回した結果なので、簡易描画設定を下げたりFPS制限を加えれば、温度上昇はもっと低くなると思います。
また、廃棄処理が上手くいっているようで本体表側、つまりキーボード周辺は全く熱くなっていませんでした。
排熱自体は結構熱い熱風が出ているようですが、排気口が本体後ろにあるので、間違って触ってしまう事もないので安全です。
とは言え、本体の後ろに物を置いたりするのは止めておく方が良いでしょうけど。
何が何でも最高スペックでなければ納得できない、と言う人以外には、十分購入対象として検討する価値があるPCだと思います。
それにしても……いつの間にかゲーム遊ぶのにノートPCでも十分すぎるくらいな状態になっていたのですね……
と言う所で、消費電力確認編に続きます。