確定申告の際にe-Tax(国税電子申告・納税システム)で行おうとすると、公的個人認証サービスの「電子証明書」が必要になります。
これまでだと「住民基本台帳カード」がその役割を果たしていた訳ですが、「マイナンバーカード」の登場により「住民基本台帳カード」は廃止となりました。
とは言っても、取得済みの住基カードの電子証明書の有効期限が続く限りは、これまで通り住基カードによる電子証明書が使用出来ます。
筆者の場合、今年で住基カードの電子証明書の有効期限が切れた(次回の確定申告前に更新が必要)ので、住基カードの更新手続きは出来ず、新たにマイナンバーカードを取得する必要がありました。
住基カードの有効期限自体は住基カードを発行してから10年間ですが、電子証明書の有効期限は3年間しか無いため、電子証明書の期限が切れると、電子証明書の更新が出来ないんですね。
筆者の住む大阪府堺市の場合は「平成27年12月22日(火曜)午後5時」を以って、住基カードでの電子証明書の発行・更新の受付が終了しています。
と言うわけで、マイナンバーカードが必要になりますので、交付手続きを行いたいと思います。
先ず必要になるのが「マイナンバー通知カード」。
これは各世帯毎に送られてきていますが……正直扱いに困る邪魔者でしか無いですよね、これ。
ちなみに皆さん無くしたりしてないですよね?
無くしてしまうと市役所に再交付申請する必要が出てきますが、こちら再交付手数料(大阪府堺市の場合だと500円)が必要になる上、再交付申請の際には警察に遺失物届けを出した際の受理番号が必要になるため、とてつもなく面倒くさいことに……
今後マイナンバーが必要になる場面が増えてきます。
身近な所だけでも、国民健康保険や児童手当、保育所等の利用関係事務、妊娠届出・母子健康手帳交付、などがありますので。
まぁ、これらについてはマイナンバーの個人番号が判れば良いので、マイナンバーカードそのものは必要ありませんが、前述したようにe-Tax等を利用する等、、公的個人認証サービスの「電子証明書」が必要になる用途ではマイナンバーカードが必須になってきます。
とは言っても、マイナンバーカードなんて必要になる直前で取得しに行けば良いや、って思われる方も多いと思います。
えぇ、筆者もその一人だったんです、マイナンバーカードの発行に半年以上かかっている、って話を聞くまでは。
いやいやいや、発行までに半年って……何の冗談だ?って感じですよね。
念の為に大阪府堺市のサイトを見てみると……恐ろしいことに、今年の2月の申し込んだ人宛の交付通知書の発送完了目標が今年の8月になっていると言う……
どうやらシステムのトラブルが酷過ぎて、トラブルの合間に運良く発行できるかどうか、ってな感じのせいで需要に供給が追いつかず、申し込んでから発行までにとてつもなく待たされている、と言うことのようで……
システム構築にはNTTコミュニケーションズ、NTTデータ、富士通、NEC、日立製作所の5社が関わっているとの事ですが……
たぶんやらかしてるのFなんだろうなぁ、とか。次点でD。ベンダーの傾向的に、ね。単なる憶測だけど。
このくらいのシステムの場合だと、Cは纏めてるだけで上から下に流してるだけだろうし、Nは金さえ貰えれば可もなく不可もなくやってるだろうし、Hは石橋叩いて叩いて叩きまくって中の人が可哀想になるレベルだし。FとDは過去の悪しき実績が多すぎるからなぁ……
マイナンバーカードの交付申請
それはそれとして、マイナンバーカードの発行までに半年もかかるとすると、年明けの確定申告に間に合わせるには、その半年以上前から申し込んでおかないと危険!
と言うわけで申し込んだのが7月25日。
マイナンバーカードの交付申請そのものはとても簡単です。
先ずはマイナンバーカード総合サイトにアクセスして、メールアドレスを登録。
届いたメールで認証を行い、続いて顔写真の登録。
顔写真はチェックポイントに従っている写真であれば自撮りでOK。
顔写真の登録が終わると、申請情報を入力します。
この際に、電子証明書の発行希望有無の確認があるので、間違いなく発行希望にチェックを入れておきます。
全ての入力が終わり、送信すれば申請完了です。
正常に申請できていれば、最初に登録したメールアドレス宛に「【個人番号カード】申請受付完了のお知らせ」というメールが届きます。
マイナンバーカードの交付通知が届いた
申請してから約1ヶ月後の8月27日にマイナンバーカードの交付通知書(葉書)が届きました。
葉書には「平日にご来庁が困難な方を対象に~」として、特定日曜日の午前中に交付窓口を開設している旨記載されていました。
民間企業だと当たり前の対応ですが、そこはそれお役所様。
特例的な対応とは言え、特定日の午前中だけと言え、まさかの日曜日に窓口が開いていると言う神対応!
えぇ、本当に民間企業ならその程度当たり前の対応ですが、お役所様がそんな対応をしてくれるなんて!
さっそく引き換えてきた!
月に1日だけの、なおかつ午前中のほんの3時間と言う短い枠、それを逃すと翌月になってしまうので、速攻で引き換えてきました。
引き換えそのものは非常にスムーズでした。
先ずは「交付通知(届いた葉書)」「通知カード」「住基カード」「運転免許証」を交付窓口の係の人に渡します。
そうすると番号札くれるので、それを持ってマイナンバーカードの電子証明書のパスワード登録窓口に移動して、パスワード設定すればマイナンバーカードを渡されて完了です。
窓口の混雑状況にもよりますが、今回は運良く前に待ちが居なくて交付窓口では順番待ちの時間が無かったので概ね10分から15分程度で完了しました。
そのうち電子証明書のパスワード登録端末の順番待ちが10分弱って事で、待ち時間のほとんどがパスワード登録端末の順番待ちの時間でした。
そうして貰ってきたマイナンバーカード!じゃじゃん。
専用のケースに入れてくれたんだけど……マスクしている箇所、余り意味が無い気が……
先ず名前と顔写真は隠されてないのに性別隠す意味が判りませんよね。
そして個人番号隠してあるのに、個人番号のQRコード(QRコードリーダーで読み取れば個人番号が判る。個人番号記載してある面の左下。IC部分の下の自己マスクしてある部分。)は隠されない……
まぁ、私的には電子証明書が必要だから作っただけで、それ以外の用途で使うことは先ず無いから構わないっちゃ構わないですが……
保護カードの保護すべき場所指定した人、正直馬鹿だろ。
さて、マイナンバーカードの発行をおこなったので、通知カードの方は回収されてしまいました。ついでに住基カードも。
Gemalto(ジェムアルト)のICカードリーダでマイナンバーカードは読み取れるのか?
無事にマイナンバーカードの発行が終わった訳ですが、そもそもマイナンバーカードを発行したのは確定申告の際にe-Taxで使用するためです。
これまで住基カードの読み取りに使用していた「Gemalto(ジェムアルト) ICカードリーダ USB-TR HWP119316」でマイナンバーカードも読み取れるのかが気になる所です。
Gemalto ジェムアルト ICカードリーダ・ライタ 電子申告(e-Tax)対応住基カード用PC USB-TR HWP119316
結果から言えば、問題なく読み取れました♪おかげで新しいリーダー買わずに済んだ(w
以下は公的個人認証サービスの「JPKI利用者ソフト」で自分の証明書を見てみた所。
問題なく読み取れていて、かつ有効性の確認結果も「有効」になっています。
初期から時間も経過したと言うことで、当初ほどのトラブルは無くなっていて、マイナンバーカードの申請から発行までに要する時間も落ち着いてきているとは思いますが、直前になると申請数も増えて混みあうことが予想されますし、そうなった際にまたトラブルが発生する可能性もありますので、e-Tax等を使う予定がある方は早めに申請しておくことをお薦めします。