春になり新学期も始まりますね。
うちの娘も何とか中学校2年生に。
さて、中学生のマストアイテムと言えばスマートフォンですね。
うちの娘ソースで言うと中学校1年生時点で過半数がスマホ持ち。
お友達に限定すると所有率が8割位に上がります。
男の子よりは女の子の方がスマホ保有率が高い感じですね。
やはり習い事などに行く際に連絡が取れないと心配なので買い与える率が高くなるのでしょうか。
小学校高学年の頃は未だ子供携帯だった子達も、中学進学に合わせてスマホへの買い替えを行うケースが多いようです。
子供にスマホを与える際に3キャリアを選んでiPhoneと言う選択肢もありますが……
今はMVNOでSIMフリー端末と言う選択肢もあります。
今回はそんなSIMフリー端末の中から入門用に良さそうな Alcatel PIXI 4 のレビューです。
Alcatel PIXI 4 とは?
「TCLコミュニケーション」が展開しているフランス発のスマートフォンブランドが「Alcatel」になります。
Alcatelと聞いてもピンと来ない方も、上下対称になったシンメトリックデザインなスマホ「IDOL3」と言われれば思い当たるかもしれませんね。
そして今回レビューするAlcatel PIXI 4 は2017年3月24日に発売が開始されたばかりのローエンドスマホです。
MVNOのイオンモバイルや、家電量販店などで取り扱われています。
Alcatel PIXI 4 のスペックは?
以下、Alcatel PIXI 4 公式より引用のスペック表です。
プロセッサ | MTK6735M+1.0GHzクアッドコア |
プラットフォーム | Android™ M |
メモリ | 8GB ROM + 1GB RAM |
寸法 (LxWxT) | 140.7 X 72.5 X 9.5 mm |
重量 | 約169g(バッテリー搭載時) |
表示 | 5.0型タッチスクリーン(854×480) FWVGA容量解像度 |
ネットワーク | GSM: 850/900/1800/1900 UMTS: B1/5/6/8/19 LTE: B1/3/19/40/38 (バンド周波数とデータ速度は、 オペレータによります) |
GPS | アシスト型GPS/内蔵GPSアンテナ |
接続性 | •Bluetooth V4.0/A2DP •Wi-Fi IEEE 802.11 b/g/n •3.5 mm オーディオジャック •Micro-USB |
カメラ | 500万画素(ソフトウェアで800万画素対応*)FFバックカメラおよび200万画素(ソフトウェアで500万画素対応*)FFフロントカメラ * ソフトウェアの処理によって200万画素(500万画素)のイメージセンサー で撮影した画像から500万画素(800万画素)相当の画像を生成する。 |
サポートされる オーディオフォーマット |
WAV、MP3、MP2、AAC、AMR、MIDI、Vorbis、APE、AAC+、FLAC |
バッテリー | •充電式リチウムイオンバッテリー •容量:2000 mAh |
外部メディア | microSD™メモリカード(microSDカードの入手可能性は市場に依存します) |
その他の機能/サービス | •G-センサー •近接センサー |
細かい部分は一旦置いておくとして、画面サイズやメモリ(ROM、RAM)、バッテリー容量などから見ても、平均的なローエンドスマホですね。
他社で言うとHUAWEI Y6やZTE Blade E01などが対抗馬になります。
Alcatel PIXI 4 を見ていこう
それではAlcatel PIXI 4の各部を見ていきたいと思います。
なお今回の Alcatel PIXI 4 ですがメーカー様から試用機をお借りしてのレビューになります。
お借りできたのが PIXI 4 本体のみになりますので、今回のレビューではパッケージや内容物等については割愛しています。
と言う訳で、いきなり本体。
内側は白、背面はメタリックシルバーです。
メタリックシルバー以外にも背面がダークグレイのモデルもあり2色展開になっています。
本体上部にはイヤホンジャックがあります。
底面にはMicroUSBコネクタが。
側面。右サイド(写真上)に電源ボタン、音量ボタンがあります。
背面の上方。カメラとその下にフラッシュがあり、さらに下にAlcatelのロゴが描かれています。
背面下方にはPIXIのロゴが。
内側上方には、左からフラッシュ、スピーカー、フロントカメラ。
内側下方は左から、バックキー、ホームキー、オーバービューキー(タスク一覧)。
背面カバーを取り外した所。
バッテリーは取り外しが可能なので長く使う場合でも安心ですね。
SIMスロットは2つ。どちらもMicroSIMになっています。
SIMスロット1を使用する場合はバッテリーを外す必要があります。
反対側にはMicroSDスロットがあります。
ライバル機になるHUAWEI Y6と比較してみました。
並べた左がAlcatel PIXI 4、右がHUAWEI Y6になっています。
画面サイズはどちらも5インチですが筐体サイズはY6の方が気持ち大きめですね。
電源を入れてみよう
では実際に電源を入れてみたいと思います。
電源を入れて初期設定、そして軽くUIチェックして電源OFFまでを動画にしてみました。
撮影前提で横から操作しているのでタッチの位置がズレて操作がもたついているのはご愛嬌(苦笑
デジカメで撮影していますがデジカメのマイクがノイズ拾いやすいようで、音を聞こえやすいようにしてある起動・終了音付近はノイズ多めです。
SIMスロットが2つあるのでSIMカード情報をみると、2つのスロットの状態と優先SIMの選択が見えます。
2つの回線を使い分けているような場合でもスマホが1台で済むのは便利ですね。
APNもMVNOの有名所は一通り入っている感じですね。
AEONモバイルやLINEモバイルもちゃんと入っています。
ベンチマークを動かしてみる
スペックシート上の数値だけでは良く判らないと思いますので、ベンチマークも行ってみました。
使用したベンチマークツールはスマホではお馴染みの定番アプリ「Antutu Benchmark」です。
「Antutu Benchmark」全体と「Antutu 3DBench」部分のみの両方を動画にしました。
「Antutu Benchmark」全体
「Antutu 3DBench」部分のみ
ベンチマークスコアは以下の通り。
比較対象としてHUAWEI Y6のベンチ結果も乗せておきます。
総合結果としてはHUAWEI Y6の方がスコアが上になっていますが誤差の範囲ですね。
詳細を見ると3DとCPUはPIXI 4の方が秀でていて、UXとRAMはY6の方が秀でています。
OSもAndroid6(PIXI 4)とAndroid5(Y6)という違いがありますので一概にどちらが優秀とは言えません。
さてPIXI 4のAntutu Benchmark による端末の詳細情報を見てみましょう。
基本的には公開されているスペックシートの情報のままですが、センサー類の情報も見えますので参考に。
ジャイロセンサーは搭載されていませんので、Y6同様「Pokémon GO」でARモードを使用することは出来ません。
マルチタッチテストを行ってみる
Antutu Benchmark でマルチタッチテストも行ってみました。
Alcatel PIXI 4のディスプレイは最近の端末にしては珍しい2点マルチタッチ仕様です。
同価格帯としてライバル機になるHUAWEI Y6は10点マルチタッチを採用しているので比較すると見劣りしてしまいますね。
ZTE Blade E01については不明なので何とも言えませんが……
ただ実用上で2点マルチタッチで困るかと言うと、然程困らないような気がします。
2点マルチタッチと言えばFREETELのpriori2が思い出されますが……
あちらはシングルタッチのパネル2枚を上下分割で貼り合わせていた疑似2点マルチタッチ。
Alcatel PIXI 4は疑似ではない2点マルチタッチなので上半分、下半分の中で2点タッチしても正常に検出してくれています。
2点マルチタッチで困るのはアクション性の高いゲームくらいでしょうが……
そもそもその手のゲームはスペック的に無理だと思いますので。
ゲームが主目的ならゲーム機であるiPhoneを選ぶのが正解ですね。
AndroidはOSの仕様上処理速度を有するゲームには向いていませんので。(※1)
でもLINEのツムツム等の軽いカジュアルゲームなら特に問題なく遊べますね。
ツムツムに関しては疑似2点タッチのFREETELのpriori2でも問題なく遊べていたくらいなのでハードルは低いです。
※1:Androidがゲームに向かない理由。
iPhoneは機種限定でハード仕様が限られているのに加えてネイティブコードで動いていますのでローエンド並のスペックなのに実行速度は速いんです。
一方Androidはハード仕様が多種多様な上VMコードで動くのでiPhoneに比べて動作速度はかなり不利です。
単純処理で速度比較すると10倍以上の差がついたそうです。
最近その差も縮まってはきているとの事ですが、それでも依然として数倍の差はあるわけです。
Androidでもネイティブコード使えますがそうすると今度はハード依存になり自ずと機種限定になってしまいます。
なのでAndroidで速度を要するゲームするならハイエンド機種選ばないと処理が追いつかない訳です。
iPhoneを正規の値段で購入するのならAndroidでもハイエンド機種が買えますが……
撮影してみる
最近では写真撮影をスマホで済ます人もいるようですし、子供が使う分にはスマホで撮影することの方が多いでしょうね。
と言う訳で、カメラチェックです。
(以下の写真のリンク先はオリジナルファイルです。ファイルサイズ大きめなので要注意。)
Alcatel PIXI 4の面白いところは、ポラロイド写真編集ツールが標準装備されている事。
最初の写真がオリジナルになりますが、それに対して色々なフィルターをかけて遊ぶことが出来ます。
出来上がった写真はポラロイドカメラで撮影したような画像に仕上がります。
SNOW等の写真加工アプリとはまた一味違った感じがして良いですね。
音楽を再生してみる
Alcatel PIXI 4の特徴の一つとしてArkamys社の先進的なオーディオ最適化技術を採用している事があります。
YouTubeオーディオ ライブラリよりSilent Partner提供のMagnoliaを再生してみました。
Alcatel PIXI 4の筐体を見る限りモノラルスピーカーだと思われますが、思っていた以上に音は悪くないです。
動画ではデジカメのマイクで音を拾っている都合上、直接聞くのとは違って聞こえてしまいますが……
とりあえず音が聞こえてますよレベルではなく、音楽を聞けるレベルではあると思います。
総評
スペック的にはローエンドであり、かなり割り切った仕様になっていますが、その分価格もかなり抑えられています。
1万円程度の安い端末を求めるのなら候補の一角としても良いと思います。
ただ同価格帯のライバル機であるHUAWEI Y6やZTE Blade E01もamazon等での実売はAlcatel PIXI 4と同程度なので、どこを重視するのかで何を選ぶかが変わってくると思います。
さて当初の話に戻ると中学進学に伴い自分専用のスマホがマストアイテムになってきます。
子供達のコミュニケーションの中心がLINEである事は間違いありません。
それに加えて(特に女子においては)SNOW等の写真加工アプリがよく使われているようです。
通話に関しては全くと言って良いほど需要が無いのが今風でしょうか。
お友達との連絡も基本的にはLINEチャット、必要ならLINEの無料通話、と言うことのようです。
お友達同士に限らず、部活の連絡等もLINEで行われるようなので持っていないと困るのは確かですね。
ゲームに関してはLINE関連の軽めのカジュアルゲームが中心になるようなので、端末スペックは低くても問題無いようです。
こと女の子で言うなら端末そのものよりも可愛いケースがあるかどうかの方が重要なようです。
頻繁にケース買い換えるのならiPhone選んでおく方が良いでしょうが、そうでないのなら楽天市場等で好みのケースを見繕って、それに対応している端末を買うのも手では有りますね。
うちの場合は娘にケースの候補を数点出させておいて、それに対応していた端末と言うことでHUAWEI Y6を購入しました。
ケース選択のポイントは粘着貼り付けタイプではなく、ちゃんとハードケース仕様になっている物。
粘着だと粘着切れた際に端末落下して壊しかねませんから。
うちの娘は昨年秋にLINEモバイルの開始に伴いHUAWEI Y6とLINEモバイルという組み合わせに乗り換えました。
習い事の都合でスマホ自体は小学校高学年から持たせていて、その時は端末としてFREETEL priori2を使用していました。
回線も端末も一新したので、新たにスマホを購入する場合と同様になりますが……
LINEモバイルに変えた際の費用で言えば、LINEモバイルの加入料で3,240円、HUAWEI Y6の端末代が12,100円、加えて手帳型スマホケースが3,380円で計18,720円。
LINEモバイルは一番安いLINEフリープランのデータ専用タイプなので月額540円。
端末を2年使うと試算して初期費用18,720円を24ヶ月で割ると月々780円なので、毎月のランニングコストは1,320円になります。
中学生の間端末を買い替えない前提だと30ヶ月(Y6は1年生の9月からなので。)で割ることになるので月々624円で、通信代と合わせて月々1,164円になります。
まぁ、ケース代が高いんですけどねw
FREETELのpriori2では付属ケースを使用させていましたが、ケースが可愛くないと言う一点に不満が集中していたようです。
よく誰々ちゃんのスマホケースが可愛い、という話はしていました。
そんなスマホケースの代金を除外して試算してみると、スマホを30ヶ月使う試算だと月々1,052円になります。
ちなみにLINEモバイル、1GBのプランですが毎月ほぼ1GB余ってます。
LINEチャット等はいくら使おうがLINEフリープランではパケット使用料にカウントされないので1GBから減らないんですね。
加えて自宅ではWi-Fiが使えますので、アプリのダウンロードやアップデートは宅内で行っている限り1GBでも余裕過ぎるくらいなんです。
同様の考えでAlcatel PIXI 4でランニングコストを試算してみます。
Alcatel PIXI 4本体が10,800円、これにMVNOのSIM初期費用3,240円を加えると14,040円。
これを3年間36ヶ月で割れば月々390円なのでLINEモバイルの月額540円と足すとランニングコストは月々930円になります。
比較的安いY!mobileでも月々1,980円ですから、それに比べても半額程度で済んじゃいますね。
最初の1台として高価なiPhoneを毎月高額料金を必要とするキャリア契約して買い与えるのか、割り切って低価格なローエンド端末を低価格なMVNOで契約して買い与えるのか。
各家庭の状況や使用用途によっても変わるとは思いますが……
勿論、安い分ある程度の割り切りは必要になります。
絶対的に格安SIM、格安スマホが有利と言うわけではありません。
値段重視で割り切れるのならAlcatel PIXI 4、一考の余地ありです。
[公式サイト] Alcatel PIXI 4