一向に収まる気配を見せないコロナ禍。
ついに東京・埼玉・千葉・神奈川に向けて緊急事態宣言が再発令されました。
大阪・兵庫・京都でも緊急事態宣言の発出の要請に向けて準備中との事で、他の地域もいつ緊急事態宣言の対象になるか判らない状態になってきました。
菅総理より感染を抑える重要な施策として「テレワークを強力に推進する」との発言も出ており、今後ますますテレワーク化が進むことになると思います。
筆者は昨年3月頃からテレワークになっており、幸いな事にテレワークが解除される事無く、寧ろ恒久化も検討されているとの事で、年に数回出社するかどうか、な感じになってきています。
テレワークが長期化するのであれば自宅の作業環境を改善し、快適に作業を行いたいですよね。
作業環境が整えば、それだけ作業効率も上がる訳ですし。
と言う訳で、今回は「テレワーク下における自宅作業の効率化」をテーマに話をしていきたいと思います。
なお、今回のテーマ記事についてサンワサプライ様へご協力を仰ぎ、各種機器提供を頂いています。
ご協力ありがとうございます。>サンワサプライ様。
デュアルディスプレイ化で作業の効率化を図る
皆さんは普段職場で作業される際に何枚のディスプレイ(モニター)を使用されているでしょうか?
開発に携わる仕事をしていると1枚のモニターでは狭いため、2枚のディスプレイを用いたデュアルディスプレイ構成で行う事は珍しく有りません。
テレワークで作業を行う際、多くの場合ノートPCを使用していると思いますが、仮にデスクトップPCを使用していたとしても、デュアルディスプレイ以上の構成で使用している方は少数派ではないでしょうか?
自宅作業でデュアルディスプレイとなるとハードルが高く感じられると思います。
特にノートPCを使用している場合だと、好きな場所に持ち運んで作業が出来るのがメリットですが、デュアルディスプレイで使いたいが為に固定設置のディスプレイを使用すると、そのメリットが活かせなくなってしまいます。
でも、そんな心配も過去の物となりました。
昨今では大画面のモバイルディスプレイが販売されており、今回紹介するサンワサプライ社の「モバイルディスプレイ DP-01」も、そのうちの1つになります。
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今回紹介する「モバイルディスプレイ DP-01」はモバイルディスプレイでありながら画面サイズは15.6インチ。
15.6インチだと、所謂デスクノートと言われるタイプのノートPCで多く採用されているサイズになります。
ちなみに現在筆者が使用している DELL Vostro 15 7000(7580) もディスプレイサイズは15.6インチが採用されています。
15.6インチモデルのPCであれば「モバイルディスプレイ DP-01」の画面サイズと同じになるため、サイズ的にも丁度良く、非常に使いやすい形でのデュアルディスプレイ環境が構築できます。
「モバイルディスプレイ DP-01」の場合、ディスプレイ本体に加えてスタンド兼用の保護カバーが付いており、保護カバーの窪みを用いた2パターンの角度に調整することが出来るようになっています。
勿論、宅内で使う分にはタブレットスタンド等を利用すれば、もっと細かい多段階での角度調整も行えるため、使用環境に応じて見やすく出来ることと思われます。
デュアルディスプレイ構成で使う際に、追加したディスプレイを本体左側に置く場合は、Windowsのディスプレイ設定にて、ディスプレイの配置を左右逆転して使うことをお忘れなく。(主にマウスカーソル移動時の混乱を避けるためですが。)
作業を行う際に複数のウィンドウを同時に開くことは良くありますが、特にプログラム開発においては、結果表示を見ながらソースを修正する事が多々あります。
シングルディスプレイだとウィンドウが重なって見辛かったり、それぞれを見るためにウィンドウを切り替えたり、と言った事が往々にして起こりえますが、デュアルディスプレイであれば其々のディスプレイにソースと結果画面を配置出来るため、シングルディスプレイで同作業を行う場合に比べ、作業効率が大幅に改善されます。
ノートPCのデスクトップPC化で作業の効率化を図る
最近のノートPCの性能向上は著しく、またWindows自体も使用リソースを抑える方向で尽力されているため、独立GPUを駆使する一部方面での利用を除き、ノートPCもデスクトップPCも体感的な性能面では大きな違いは無くなってきています。
ただ、ノートPCを使用する上では画面サイズとキーボードと言う2つの問題が発生します。
画面サイズに関しては、特にモバイルPCで作業される方に顕著です。
キーボードに関しては、長時間使うのであればノートPC本体のキーボードを使うよりも、メカニカルキーボードやリアルフォースのような入力負荷が軽減される物を使用する方が自分の体の為になると思います。
どちらも単体でも効果はありますが、両方同時に対応するのであれば、ドッキングHUBを用いて、ノートPCをデスクトップPC化する方が良いですね。
サンワサプライ社の製品であれば「USB Type-C ドッキングハブ(HDMI・LANポート・カードリーダー搭載)USB-3TCH14S2」などが、それに当たります。
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このドッキングHUB USB-3TCH14S2の場合、DisplayPort Alt mode(Thunderbolt 3)対応のUSB Type-Cからの入力をHDMIとして出力するポートの他、USB Type-A 3.2Gen1対応の口が3つにLANポート、USB PDに対応したUSB Type-Cを備えており、昨今の拡張ポート類が削られたノートPCにおいては、拡張ドックとしてもかなり重宝する仕様になっています。
さらにはmicroSDカードおよび標準サイズのSDカードの読み取りにも対応しているので、PC本体にSDカードリーダーが無い場合には重宝します。
筆者の使用しているVostroには標準サイズのSDカードリーダーは搭載されているものの、microSDカードを読むためには、いちいちSDカードサイズ変換アダプタ(microSDカード買うと、おまけで付いてくるサイズ変換の奴)に挿した上で、その変換アダプタをPCのリーダーに挿さなければならない、と言う地味に手間な作業がある訳ですが、このHUBを繋いでいる間なら、HUBのリーダーに直接挿せば良いので、それだけでも地味に楽ですね。
PCとの接続用ケーブルは短長2本付属しており、短い方はHUB本体に内蔵できるようになっています。
外へ持ち出す際は短い方のケーブルで良ければ、本体に収納して持ち出せるので、荷物の嵩張りを僅かとは言え軽減出来る点もメリットです。
一方、長い方のケーブルは30cmあり、HUBを置いておく場所の自由度が広がります。
ちなみに短い方は5cm。
こうして実際に繋いでみると30cmって結構長いですね。
5cmのケーブルだと本体の横にしか置けませんが、30cmあれば本体の後ろに置いたり出来るので、PCの左右スペースが取り辛い場所でも利用が可能になります。
このドッキングハブ USB-3TCH14S2に、据置型の大きめのディスプレイと、キーボード・マウスを接続し、さらには有線LANも繋いでしまえば、ノートPCがデスクトップPCに早変わり、です。
ドッキングハブとの接続はUSB Type-Cケーブル1本なので、ノートPCを単体で持ち出す場合はケーブル1本外すだけ。
帰宅して接続する時もケーブル1本挿せば、元通りのデスクトップPCに。
ノートPCよりも遥かに大きい画面に、指の負荷が軽減されるキーボード、安定した通信が行えるネット回線。
やはりノートPCで使うよりも、デスクトップPCで使う方が色々な面で快適なので、作業が捗りますね。
リビングTVをディスプレイにして大画面で作業の効率化を図る
普段からPCを使っているのならいざ知らず、大きめのディスプレイが自宅に無く、モバイルPC等の小さな画面で作業を強いられる場合もあるかと思います。
そんな場合は、リビングに置いてある大画面TVをディスプレイとして使っては如何でしょう?
モバイルPC等の小さな画面に比べると段違いに見やすくなります。(使用する場合はdot by dotでの使用を推奨します。TV側の設定方法等はTVの取扱説明書をご確認下さい。)
ただ大画面故に少し離れた場所での作業になりますね。
そこで活用したいのがワイヤレスキーボード・マウスです。
サンワサプライ社の製品であれば「マウス付きワイヤレスキーボード SKB-WL32SETBK」がオススメです。
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2.4GHzワイヤレスでキーボードとマウスが1つのUSBレシーバーで接続できるタイプです。
最近ではBluetooth接続のキーボードやマウスも増えていますが、Bluetoothだとキーボードとマウス其々でペアリングが必要になる為、今回はPC本体にレシーバーを挿すだけで使える手軽さを重視してみました。
なお、今回選んだ2.4GHzワイヤレスと方式の物も、Bluetoothで接続する物も、どちらも使う周波数帯は同じ2.4GHzであり、その帯域は多種多様な機器で利用されているため、電波干渉の影響度合いから言えば、どちらも大差ありません。
実際に使用する際に影響が出るのは電子レンジくらいだと思いますが……
作業しながら頻繁に動かすようなものではないので、ほぼ影響は無いと思います。
キーボードを選ぶ上で一番大事なのがキー配置です。
コンパクトタイプを選ぶ時点で、ある程度のキー配置変更は妥協するしかありませんが、その場合でも「¥」や「ろ」がおかしな位置に変更されている、所謂「変態詰め込み配列」の物は避けるようにすべきです。
そういう意味では今回の SKB-WL32SETBK は素直な配列になっていると思います。
Ins/Del、Home/End、PgUp/PgDn、と言った機能キーとカーソルキーをメインキーのエリアに押し込んでいるため、ファンクションキーが左寄りに縮小移動されていたり、最下段のキーが左より配置になりつつ、右下にカーソルキーが押し込まれてはいますが、この辺りはノートPCでも良く見られる一般的な押し込み配列であり、妥協できる範囲内と言えます。
まぁ、一番ベストなのはフルキーボードのテンキー部分だけ削り取ったテンキーレス配置ですが……
コンパクト化するに辺り、多用される機能キー・カーソルキーをメインキー側に押し込んでしまうのが通例になっているんですよね……
私的には、まともなテンキーレス配置を標準にすべきだと思うのですが……
なお、どうしてもテンキーが必要だと言う方向けには「マウス付きワイヤレスキーボード(テンキー付き)SKB-WL31SETBK」と言う姉妹品もあるようです。
SKB-WL32SETBKにテンキーを足した感じですね。
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キーピッチは18mmあるので、余程でなければ打ちミスする事も無いと思います。
キー自体はノートPCで一般的に採用されているのと同じ、アイソレーションタイプのパンタグラフ式なので、薄型で打ちやすく使いやすいです。
今時の製品らしくバッテリー内蔵のUSB充電方式になっていて、電池要らずなのが経済的で嬉しいですね。
なお、USBケーブルが付属していますが、あくまでも充電用であって、USBケーブルでPC本体に直接繋いでも、有線キーボード・マウスとしては使用できないのでご注意を。
今回はリビングTVに接続するPCとして、ECSのLIVAという小型PCを用いてみました。
下の写真の赤丸で囲っている部分がSKB-WL32SETBKのUSBレシーバになります。
実際に使ってみると判りますが、キーボードもマウスも反応が良く、通常の事務作業を行う上では遅延も気になる事は無いと思います。
使用せずに放置していると自動的にスリープに移行しますが、どちらもキークリックで復帰しますし、復帰速度も速いので、困る場面は無いと思います。
ex)モバイルディスプレイをメインモニタとして使う
最初に紹介した「モバイルディスプレイ DP-01」と「マウス付きワイヤレスキーボード SKB-WL32SETBK」を組み合わせて、ノートPCではなくモバイルディスプレイの方をメインディスプレイとして使う方法もあります。
広角WEBカメラで会議の効率化を図る
コロナ禍においては社内外の打ち合わせもオンラインで行うことが多い事と思います。
会議の際に必要になるのがWEBカメラ。
サンワサプライ社の製品であれば「会議用ワイドレンズカメラ CMS-V52S」などが、それに当たります。
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なお、WEBカメラについては多人数用・1~2人用で多数出ていますので、目的や予算に応じて選んでみて下さい。
多人数用は概ねワイドレンズ搭載で広角水平90度以上、上位の物では水平150度にも及びます。
対して1~2人用は水平60度くらいの範囲になっているようです。
WEBカメラなので特に難しい設定もなく、概ねカメラ本体とPCをケーブルで繋ぐだけで使用できます。
主に企業の会議室等で使われることを前提としているワイドレンズ搭載WEBカメラにおいては、1/4インチ三脚カメラネジに対応しているものも多く、卓上での設置が困難な場合でもカメラ用三脚等を用意すれば独立固定して使用することが可能になっています。
今回使用した「会議用ワイドレンズカメラ CMS-V52S」の場合、多人数用の中では水平角も小さめであり、予算が許せば個人用としても使える製品となっています。
CMS-V52Sにはレンズカバーが付属しており、プライバシーにも配慮されています。
使用しない時にはカバーをする事で、意図せずカメラが起動していた場合でも余計なものを映さずに済むようになっています。
個人用としてPCモニタ(23インチ)に取り付けてみた所。
Windows10標準のカメラアプリで撮影範囲を確認。
水平90度なので左右も幅広く表示されていますね。
LINEビデオ通話を用いてスマホとやりとりしてみた所。
相手側のスマホ画面。
先のWindows10標準のカメラアプリと映り方が異なっています。
この辺りは使用する会議ツール次第と言った所でしょうか。
ex)会議室で広角カメラを使う(イメージ)
今度は多人数会議で使用する想定です、が、テレワーク中で宅内のため、リビングTVを会議室の大型ディスプレイに見立てて仮想にて行います。
以下は37インチのディスプレイに「会議用ワイドレンズカメラ CMS-V52S」を取り付けた所。
ディスプレイから座席までの距離は以下な感じ。
古いリビングTVと言うことで、最近のディスプレイに比べると厚みがありますが……
それでもカメラ底面部の錘のおかげで、完全に挟み込めなくとも安定した設置が行なえます。
同様にLINEビデオ通話のスマホ側画像。
会議卓を挟んで人が並んでいても見えるだろう、と言うのは確認できると思います。
ex)リモート帰省に使う
「会議用ワイドレンズカメラ CMS-V52S」に対応しているWeb会議ツールとして「Zoom、Microsoft Teams、Google Meet、Cisco Webex Meetings、Skypeなど」と書かれていますが、先に挙げたようにLINEビデオ通話でも利用が可能です。
LINEビデオ通話であれば家族間や知人間でも良く使われているので判りやすいですね。
2020年末からの年末年始、コロナ禍で感染拡大防止の為、府や市から再三「帰省を控えて」との通知が来ていましたので、お盆に続き年末年始も帰省は見送りとなりました。
代わりに「正月にLINEビデオ通話で」と取り決め、オンライン帰省を行う事にしました。
やること自体は普通に複数人(複端末)でのLINEグループビデオ通話なので、事前の準備なども特には必要ありません。
カメラの向こうの親兄弟達はそれぞれスマホで参加ですが、こちらは「会議用ワイドレンズカメラ CMS-V52S」を使ってPCのLINEアプリで参加しました。
スマホだと小さな画面を皆で覗き込んで、という感じになりますが、こちらは映像はTVの大画面で見れるので、TVの前に広がってゆったりと参加できました。
筆者宅含めて4家族でLINEグループビデオ通話を行いましたが、皆各家庭でWi-Fi接続の下行った事もあって、非常に快適にビデオ通話を行うことが出来ました。
TVに映った映像を見る限り、やはりスマホを数人で覗き込んで、というのは大変そうに見えました。
今後のコロナの状況次第ですが、現状を顧みるとGWの頃も帰省するのは難しいかもしれません。
オンライン帰省でも使うことを考えると、個人向けWEBカメラと、大人数の超広角の中間に位置している「会議用ワイドレンズカメラ CMS-V52S」は、個人用としても大人数用としても使えるので、公私共に活躍するのではないでしょうか?
勿論、会社の会議卓で社内外会議で使用するのにも「会議用ワイドレンズカメラ CMS-V52S」は良い選択だと思います。
カメラの前に会議卓を置いて左右に並んで座る「ミーティングテーブル配置」であれば、広角90度くらいでも大丈夫だと思われます。
一方、研修会などを行う際の「スクール型デスク配置」の場合は90度では心許なく、上位の広角150度の超広角タイプのものを選択する方が良いと思われます。
今回LINEグループビデオ通話や、1対1でのLINEビデオ通話を試してみましたが、何れの場合も相手側で音が聞こえ難いという状態にならず、快適に通話する事が出来ました。
内蔵マイクに搭載されたアクティブノイズキャンセル機能が有効に働いていた結果だと思われます。
内蔵マイクは音の拾いも悪くなく、外部マイクを繋いで使用した時との差は殆ど感じられませんでした。
会議への参加人数が増えてくると、カメラから離れた後ろの方の座席だと声が届きにくくなるかもしれませんが、少人数であれば内蔵マイクだけで十分クリアな音声での会議が行えると思います。
作業効率化でテレワークにゆとりを!
今回「テレワーク下における自宅作業の効率化」と言うことで、「モバイルディスプレイ」「USB Type-C ドッキングハブ」「マウス付きワイヤレスキーボード」「会議用ワイドレンズカメラ」の4製品を紹介しました。
いずれも現在の環境に加えることで、作業負担が軽減される便利なアイテムばかりです。
テレワークだからこそ、自分に合った使いやすい環境を整える事で作業の効率化を図り、日常に少しでもゆとりを持てるよう心がけましょう。